5000億円~1兆円の売上予測がされる世界発のアルツハイマー型認知症の抗体医薬ADUHELM(アデュカヌマブ)がFDA認可されたバイオジェンBiogen[BIIB]。日本では、エーザイのホームページでも本日発表でADUHELM(アデュカヌマブ)が、 アルツハイマー病の病理に作用する初めてかつ唯一の治療薬(進行抑制薬)として米国FDAより迅速承認を取得したと公開されました。(2021/6/8現在)
2回言いますが、世界規模だと、ADUHELM(アデュカヌマブ)は5000億~1兆売れる可能性があると予測されている新薬なのです!!
認知症が進行すると増えるとされるアミロイドβプラークの脳内蓄積はアルツハイマー病の根本的な原因と言われており、ADUHELM(アデュカヌマブ)投与により、18カ月でアミロイドβプラークが59~71%減少するという臨床試験の報告があります。
そして、ADUHELM(アデュカヌマブ)の製造元はこのバイオジェンBiogen[BIIB]なのです。エーザイは確かに認知症のパイオニアですが、両社のタッグによってなし得た偉業といえます。ADUHELM(アデュカヌマブ)のFDAでの認可は世界のアルツハイマー型認知症治療を変えるできごとになるでしょう。
ここでは、あなたの投資判断に役立つ網羅的なバイオジェンBiogen[BIIB] の独自企業分析を行いました!ちなみに、バイオジェンBiogen[BIIB]のコーポレートサイトはこちら。
この記事を書いた人
GABUROです。
不動産投資で20万円の不労所得を得ています。
これからの余剰金長期投資は、米国株1択かな?と思っています。
さて、早速検討していきましょう。
バイオジェンBiogen[BIIB]が何の会社か知りたい。
バイオジェンは、バイオジェンとアイデックが合併し2003年に設立された神経領域に強い創薬メーカーです。バイオジェンの多発性硬化症治療薬アボネックスとアイデックの悪性リンパ腫治療薬リツキサンが主力製品でありました。
現在、リツキサンおよび次世代抗体医薬品ガジバをロシュとの提携で販売しています。多発性硬化症治療薬のプレグリディ、タイサブリ、テクフィデラおよびVumerityは、主に自社で販売を手掛けるが、日本では、エーザイと共同で販売を促進していました。
血友病治療薬エロクテートとアルプロリクスもやっていましたが、2017年にバイオベラティブの一部としてスピンオフされた。
フェーズIII試験段階にある開発パイプラインが神経疾患と神経変性疾患分野で複数あり、今回のADUHELM(アデュカヌマブ)はその内の大輪の花の一つ。認知症には治療薬がないと言われており、これまでは進行抑制しかできなかったのです。しかしながら、ADUHELM(アデュカヌマブ)はアミロイドベータを減少させ、これにより治療効果が得られると言われており、世界発の認知症治療薬が誕生したというわけです。他、脊髄性筋萎縮症治療薬ヌシネルセンをアイオニス・ファーマシューティカルズと共同販売しています。
バイオジェンBiogen[BIIB]の製品、ADUHELM(アデュカヌマブ)は何がすごいのか知りたい。
ADUHELM(アデュカヌマブ)はアルツハイマー型認知症の世界発の治療薬となり得ます。
ADUHELM(アデュカヌマブ)の有効性は、下記の臨床試験により確認されています。(エーザイHPより転載)
アミロイドの蓄積が確認された AD の初期段階(軽度認知障害および軽度認 知症)の患者様を対象とした 2 つの臨床第Ⅲ相試験;EMERGE(試験 1)、ENGAGE(試験 2)で評価されました。また、ADUHELMの効果は、プラセボ対照無作為化二重盲検用量設定第Ⅰb 相試験である PRIME(試験 3)においても評価 されました。これらの試験において、ADUHELM は、一貫して アミロイドβプラークの減少に対する用量依存的かつ投与期間依存的な効果(ENGAGE試験では 59% の減少[p<0.0001]、EMERGE 試験では 71%の減少[p<0.0001]、PRIME 試験では 61%の減少 [p<0.0001])を示しました ADUHELM の安全性プロファイルは、1 回以上投与を受けた 3,000 名以上の患者様で十分確認されて います。最も多く報告された有害事象は、MRI で観察されるアミロイド関連画像異常(ARIA)でした。 ARIA(ARIA-E および/また ARIA-H)は、ADUHEL 10mg/kg 投与群の 41%で、プラセボ群では 10%で 観察されました。ARIA を生じた方のうち、ADUHELM 10mg/kg 投与群では 24%、プラセボ群では 5% が症候性であり、最も多い症状は頭痛でした。ARIA に関連するその他の症状としては、錯乱、めまい、 視覚障害、吐き気などがありました。ADUHELM 治療を受けた患者様の少なくとも 2%で報告され、かつ プラセボ投与群よりも2%以上高い頻度で報告された有害反応は、ARIA-E、頭痛、脳表ヘモジデリン沈 着、ARIA-H 関連表在性せん妄、転倒、下痢、錯乱/せん妄/精神状態の変化/見当識障害でした。
簡単にシェーマとなっているのは下記です。
通常、試験の結果は、主要評価項目で評価されます。指標は書いてる単語がよくわからないと思いますが、CDR-SBは、Clinical Dementia Rating Sum of Boxesと言われ、臨床的認知症重症度判定尺度を示すもの。
※CDR:Clinical Dementia Ratingは世界的に認知症の重症度を判定するために用いられている
・家族からの聞き取りと本人への問診によって判定する
・6つの領域を評価
① 記憶 ②見当識 ③判断力と問題解決
④地域社会活動 ⑤家庭生活および興味・関心 ⑥介護状況
<CDR における重症度分類>
CDR 0:健常
CDR 0.5:認知症疑い(MCI 相当)
CDR 1:軽度認知症
CDR 2:中等度認知症
CDR 3:重度認知症
運転免許の交付に適合するかの検討もこちらが使われています。
MMSEはMini-Mental State Examinationミニメンタルステート検査で対象者へのアンケートをして点数化するもの、ADAS系は、薬そのものの効果を示す指標を示しています。
上記のように、主要評価項目の高用量群で明らかに効果がみられており、安全性も想定内であったことから、一旦この第3相試験は中断され迅速FDA承認診断に移りました。
正直言って、医療の世界で、かつ、FDAが迅速診断するなんて前代未聞です。それほどにインパクトがあったのでしょう。業界激震・・でしょうね。
ADUHELM(アデュカヌマブ)はバイオジェンBiogen[BIIB]で作られ販売され、エーザイが強力に世界展開していく。
バイオジェンBiogen[BIIB]はそこまで大きな会社でないので、その分インパクトがありますが、エーザイはアリセプトを持つ世界のエーザイです。世界各国に販売網をもっており、ドネペジル塩酸塩はもやは後発品も出て来て大変ではありましたが、ブランド力が違う。そして、今後の進行抑制薬市場(国内だけでも2000億円をこえる。)を丸ごと塗り替える可能性が高い。
ADUHELM(アデュカヌマブ)は新薬創出加算がすごそう
日本での認可はまだまだ先でしょうが、FDAが迅速診断したり、コロナ関係での承認が早まっている医薬品業界を見ていると、ADUHELM(アデュカヌマブ)の国内承認も恐らくかなり早いものと予想できます。そして、ADUHELM(アデュカヌマブ)は高い評価がされることも想定内となり、通常、アルツハイマー型認知症進行抑制の薬が3000円くらい?/月でしょうけど、数倍~数十倍のインパクトがあると予想できます。
この市場インパクトは恐ろしいはずで、今後、沢山の専門家の意見が飛び交うことになるはずです。
本ブログでもそれらを定点リサーチしていこうと思います。
バイオジェンBiogen[BIIB]の株価チャート、推移などが知りたい。8月9日更新
バイオジェンBiogen[BIIB]の株価チャート、推移
バイオジェンBiogen[BIIB]の株価チャート、推移はニュース当日爆上げしました。ただし、その後は一気に下落。FDAに医師の委員会がいちゃもんつけたんですね。
バイオジェンBiogen[BIIB]のPER推移
バイオジェンBiogen[BIIB]のPER推移です。爆上げしてもまだまだ安い安い。
バイオジェンBiogen[BIIB]のPBR推移
バイオジェンBiogen[BIIB]のPBR推移 です。特段目を引くものはない印象ですね。
現在堅調と言えそうです。
バイオジェンBiogen[BIIB]の業績、決算発表結果、財務諸表が知りたい。
バイオジェンBiogen[BIIB]の通期業績推移
営業利益率は過去、結構バラバラしていて、ざっとみると20-30%くらいですね。バイオベンチャーとしては十分ですけど。
過去5年平均では22.5%となっています。20%の利益成長があって、かつ、これだけのイベントがあれば、利益伸び10倍とかもあり得るのではないかと思います。
もともと、売上が1兆3000億くらいの会社で、今後5000億-1兆円に化ける大型ヒット商品を出すわけですから、インパクトもひとしお。今後がめちゃくちゃ楽しみです。
バイオジェンBiogen[BIIB]の四半期業績推移
バイオジェンBiogen[BIIB]の四半期の業績推移を見て下さい。
2020年の本決算は、一度ADUHELM(アデュカヌマブ)の試験中止されたことを受けて、市場が動揺したのでしょうか?利益率が大幅に下がっています。
その本質は、FDA迅速承認のための中止だったのか、この原因をちゃんと探らないといけませんが、(また今度この原因分析をアップしますが)2021年3月の直近の4半期決算で戻してきているので、一時的なものと信じたいです。それまでは、利益率40-50%を推移していることから、非常に稼ぐ力の強い会社だと言っていいでしょう。
バイオジェンBiogen[BIIB]の決算日や配当日、配当が知りたい。
バイオジェンBiogen[BIIB]の決算日や配当日、配当について。毎年12月が本決算、これまでのところ無配当となっています。また、3カ月ごとの4半期となっています。
バイオジェンBiogen[BIIB]の直近の業績ハイライト 2021年4月決算短信
第 1 四半期(1 月-3 月期)実績
★売上高・・・前年同期比 24%減の 26.94 億ドル(市場予想は 26.46 億ドル)
○テクフィデラの売上高・・・56%減の 4.79 億ドル(市場予想は 4.57 億ドル)
○アボネックスの売上高・・・15%減の 3.11 億ドル(市場予想は 3.34 億ドル)
○タイサブリの売上高・・・3.6%減の 5.03 億ドル(市場予想は 4.75 億ドル)
○スピンラザの売上高・・・7.9%減の 5.21 億ドル(市場予想は 4.91 億ドル)
★1 株当たり利益(一部項目を除く)・・・5.34 ドル(市場予想は 4.98 ドル)
★純利益・・・前年同期比 49%減の 8.13 億ドル(市場予想は 7.6 億ドル)
★営業利益・・・前年同期比 46%減の 9.74 億ドル(市場予想は 10.18 億ドル)
2021 年通期ガイダンス
★売上高・・・104.5-107.5 億ドル(従来予想は据え置き、市場予想は 105.4 億ドル)
★1 株当たり利益(一部項目を除く)・・・17.50-19.00 ドル
(従来予想は 17.00-18.50 ドル、市場予想は 18.25 ドル)
★調整後の研究開発費の対売上高比率・・・2.3%-2.4%
★調整後の販管費の対売上高比率・・・2.6%-2.7%
(マネックス証券レポートより)
バイオジェンBiogen[BIIB]の今後の方向性が知りたい。
バイオジェンBiogen[BIIB]について、ADUHELM(アデュカヌマブ)のインパクトや、株価、業績推移について解説してきました。あなたはドキドキしましたか?私は正直言ってまだドキドキしまくりでした。
何と言っても、アルツハイマー型認知症は治療薬がないと言われてきたのに、ついに承認されてしまったんです。全身が痺れます・・。
世界中の人を幸せにする可能性があるADUHELM(アデュカヌマブ)は、とんでもない量の人々の感謝を集めるでしょう。
もちろん、このような会社は全力投球で今後も成長を後押ししていくべきですし、投資に値すると思います。
これからも目が離せない。さっそと仕込まないとおいて行かれちゃう。それが、バイオジェンBiogen[BIIB]なのです。
ADUHELM(アデュカヌマブ)のFDA承認はまじでやばい、まじでやばいです。
なんども言いますがマジでやばい!
今後すごいことになりますよ。
GABUROの考えでは、このような成長する個別株に集中投資するのがダイナミックで面白いなと考えています。しかし、リスクは高くなるためちゃんと銘柄選定が必要ですよね。ぜひ選定にお役立て頂きたい考え方をまとめてみました。
また、初月から40万円稼いだGABUROがおすすめする証券会社3選も下記で紹介しています。