アマゾンAmazon【AMZN】2Q、2021年7月決算発表速報

アマゾンAmazon【AMZN】2Q、2021年7月決算発表

2021年7月29日はアマゾンAmazon【AMZN】の2021年6月度決算の発表日でした。

結果を速報します。

こちらがアマゾンの結果速報。ハイライトは下記。(マネックス証券レポートより)

売上高・・・前年同期比 27%増の 1130.8 億ドル(市場予想は 1150.6 億ドル)

〇アマゾン直営のネット通販事業の売上高…16%増の 531 億 5700 万ドル。有料会
員向けの特売イベント「アマゾンプライム」を例年よりも前倒しして 6 月に実
施したものの、同事業の売上高は事前の市場予想(572 億 7000 万ドル前後)を
下回った。
〇アマゾン・ウェブ・サービス純売上高…前年同期比 37%増の 148.1 億ドル(市場予想
は 141.8 億ドル)

営業利益…前年同期比 32%増の 77 億ドル(市場予想は 78.2 億ドル)

1 株当たり利益・・・15.12 ドル(市場予想は 12.28 ドル)

サービス業務支出…176.4 億ドル(市場予想は 175.7 億ドル)

第 3 四半期ガイダンス
売上高・・・1060-1120 億ドル(市場予想は 1187 億ドル)

営業利益・・・25-60 億ドル(市場予想は 81.1 億ドル)

決算総括
2021 年 4-6 月期決算は売上高が前年同期比 27%増の 1130 億 8000 万ドル(約 12 兆 3000
億円)、最終利益が 48%増の 77 億 7800 万ドルだった。新型コロナウイルス禍からの経済
の正常化に伴い 7‐9 月期に主力のネット通販事業の成長が減速する見通しを示したこ
とで、同日の米国市場の時間外取引でアマゾン株は一時 7%超安くなった。

4-6 月の売上高は事前の市場予想(1152 億ドル前後)を下回った。7‐9 月期の売上高
については 1060 億-1120 億ドルになるとの見通しを示した。前年同期比では 10-16%
の増収を見込むが、伸び率は 19 年 1-3 月期(17%増)以来、2 年半ぶりに 20%の大台を
割り込むことになる。

事業別ではアマゾン直営のネット通販事業の売上高が 16%増の 531 億 5700 万ドルだった。
有料会員向けの特売イベント「アマゾンプライム」を例年よりも前倒しして 6 月に実施
したものの、同事業の売上高は事前の市場予想(572 億 7000 万ドル前後)を下回った。
伸び率は 20 年 4-6 月期(48%増)から 32 ポイント、21 年 1-3 月期(44%増)からも 28
ポイント下落した。アマゾンの電子商取引(EC)プラットフォームに出品する外部事業
者から受け取る各種手数料収入は 38%増の 250 億 8500 万ドルとなった。中小企業を中心
にアマゾンの EC プラットフォームを活用する動きは広がっているが、この分野で競合す
る新興のショッピファイ(カナダ)の 4-6 月期の売上高の伸び率(57%増)を下回った。

会員制の「アマゾンプライム」を含むサブスクリプション(継続課金)型サービス事業
の売上高は 32%増の 79 億 1700 万ドル、クラウドサービス「アマゾン・ウェブ・サービス
(AWS)」事業の売上高は 37%増の 148 億 900 万ドルだった。

地域・事業別の営業利益は AWS 事業が 25%増の 41 億 9300 万ドルとなり、全体の営業利
益の 5 割超を稼いだ。北米事業の売上高営業利益率は 4.7%となり前年同期に比べ 0.8 ポ
イント改善し、国際事業の営業利益率は 0.3 ポイント悪化して 1.2%となった。

アマゾンは同日、21 年 7‐9 月期の営業利益については 25 億-60 億ドルの範囲になると
の予想を示した。前年同期比では 3%減から 60%減となり、収益力が低下する見通しを示
した。

(株価見通し)
アマゾンの四半期売上高が予想割れとなるのはまれ。しばらく底値模索の動きとなろう。

GABURO
GABURO

楽しみにしていた決算が最悪の悪夢になりました。

創設者であるJeff BezosがCEOを辞任し、急成長しているAmazon Web Services(AWS)部門の前CEOであるAndyJassyに7月5日に引き継がれました。ジェシー頼むよって思うのはちょっと早計!これは宇宙に行ったベゾスの最後の仕事です。そして、Q3のガイダンスが悪すぎて株価激落ち。

アマゾンAmazon【AMZN 】7月2Q決算の注目ポイントは?

アマゾンAmazon【AMZN】決算2021

これは、市場予測に比べて、あと3カ月間稼げませんと宣言したことによります。いやいや、目標高いっすよ。という営業マンに似たものを感じました。

ただ、中身を見てみると少し安心です。CFOオルサフスキー氏は投資家との電話でこういったようです。

アマゾンAmazon【AMZN】 は複数年にわたる投資サイクルの真っ只中にある。これには、全国の倉庫容量を増やすために多額の投資が含まれる。 アマゾンAmazon【AMZN】 の2021年の支出と建物の開業のほとんどは、今年の下半期に計画されているとオルサフスキー氏は付け加えています。

ちなみに、よく見てみると、 アマゾンAmazon【AMZN】 の第2四半期の売上高はいけてませんが、収益性の高いクラウドコンピューティング、サブスクリプション、広告ビジネスに支えられて、収益は予想を上回りました。広告やその他のサービスを含むAmazonの「その他」のユニットは、この期間中に前年比で87%の収益を伸ばしました。となっています。

これってすごいですよね。

ちなみに、アマゾンAmazon【AMZN】のベゾスさんのポリシーしってますか?

ポリシーは、当期利益を出さないってことなんです。

とくにこの記事は秀逸。読んでみて下さい。

営業利益の見込みがずれて売り込まれていますが、それって、彼の経営ポリシーを理解しない投資家が離れただけなんですよね。つまり、根っからの投資家はもっと安く仕込んで、もっと長い目で見ている。そして、売上向上と、投資して現金を使って残さない事については前向きってわけなんです。だから、 アマゾンAmazon【AMZN】のベゾスイズムは健在なんですよね。

ということなんですね。

下記は前回の決算発表です。参考まで。

アマゾンAmazon【AMZN】の決算日は3月、6月、9月、12月となっており、本決算は12月です。

前回のおさらいをしておきましょう。

アマゾンAmazon【AMZN】 の2021年3月の決算・売上・営業利益推移(業績)ハイライト

第 1 四半期(1 月-3 月期)実績(マネックス証券レポートより)
売上高・・・前年同期比 44%増の 1085.2 億ドル(市場予想は 1045.6 億ドル)
〇アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)純売上高…前年同期比 32%増の 135 億ドル(市場予想は
130.9 億ドル)

営業利益…前年同期比 77%増の 88.7 億ドル(市場予想は 61.1 億ドル)

1 株当たり利益・・・15.79 ドル(市場予想は 9.69 ドル)

サービス業務支出…165.3 億ドル(市場予想は 161.4 億ドル)

第 2 四半期ガイダンス
売上高・・・1100-1160 億ドル(市場予想は 1083.5 億ドル)

営業利益・・・45-80 億ドル(市場予想は 69.9 億ドル)

決算総括
2021 年 1-3 月期決算は売上高が前年同期比 44%増の 1085 億 1800 万ドル(約 11 兆
8000 億円)、最終利益が 3.2 倍の 81 億 700 万ドルだった。巣ごもり消費の拡大でネッ
ト通販事業の拡大が続き、売上高と最終利益はそろって 1-3 月期として最高を更新し
た。

1 株あたりの利益水準は 15 ドル 79 セントとなり、事前の市場予想(9 ドル 54 セント前
後)を大きく上回った。収益力の改善が確認されたことから、29 日の米国市場の時間
外取引で アマゾンAmazon【AMZN】 株は買いが優勢となり、終値を上回って取引されている。

部門別では直営のネット通販事業の売上高が 529 億 100 万ドルとなり、前年同期比 44%
伸びた。各種の手数料収入も 237 億 900 万ドルと 64%伸びた。

アマゾンは 4 月、有料サービス「アマゾンプライム」の会員数が世界で 2 億人を突破し
たと明らかにしている。同サービスを含むサブスクリプション(継続課金)型サービス
の売上高は 36%増の 75 億 8000 万ドルとなった。クラウド事業「アマゾン・ウェブ・サー
ビス(AWS)」の売上高は 32%増の 135 億 300 万ドルだった。

アマゾンは同日、21 年 4-6 月期の売上高が 1100 億-1160 億ドルになる見通しだと明
らかにした。前年同期比で 24-30%の増収となる。アマゾンは物流施設などにおける新
型コロナウイルス対策費用として 4-6 月期に約 15 億ドルの費用を見込んでいる。営業
利益については 45 億-80 億ドルの範囲になるとの予想を示し、大きな幅を持たせた。

(株価見通し)
決算発表後の OTC 取引では、3,600 ドルを上回る局面があった。史上最高値を一気に更
新だ。

アマゾンAmazon【AMZN】 の2021年3月までの決算・売上・営業利益推移(業績)

アマゾンAmazon【AMZN】 の2021年3月までの決算・売上・営業利益推移(業績)

かなり順調ですね。昨年の本決算で大きく売り上げを伸ばしていますが、その利益すらも上回る結果を出して市場を驚かせました。一体どこまでいくんでしょうか。

アマゾンAmazon【AMZN】 の2021年3月のキャッシュフロー推移

アマゾンAmazon【AMZN】 の2021年3月のキャッシュフロー推移

営業でちゃんと、しかもむちゃくちゃ稼いでいますね。投資も増やしていて、現金同等物も大きく積み上げていることがわかります。それでいて、配当も出してないので、まだまだ投資余力はありますね。どこまでいくのかなと思ってたら、ベゾスさん宇宙行っちゃってるし・・・。そんな場合じゃないよ。次はどこにお金を使うのか教えてほしいです。

アマゾンAmazon【AMZN】 は 2021年3月 度までAWSを堅調に伸ばしつつ、ECの稼ぎの力を加速した

AWSは世界1のクラウドサービスとなり、マイクロソフトもグーグルも追いつけないところまで来ました。オンラインサービスの利益が50%超えていまして、基本はデータインフラの会社です。ECではなく、利益だけで見るとデータインフラ会社。

ただし、アマゾンAmazon【AMZN】単体でみると、やはり主力ビジネスのECででの利益を伸ばし出しているんですよね。

これからもコロナ終息が見えない時期は続くので、今後数年、EC市場はさらに伸びていくでしょう。

アマゾンAmazon【AMZN】 の 2021年3月 までの営業利益率・当期利益率・ROE推移

アマゾンAmazon【AMZN】 の 2021年3月 までの営業利益率・当期利益率・ROE推移

アマゾンAmazon【AMZN】 の特にROE推移 を示していますが、過去5年は12~28%と強烈ですね。ROEが高いということは、株主資本をうまく収益に繋げることができている証拠です。

そして、最近でこそ営業利益率、当期利益率共に5%台となっており、バイデンに「アマゾン!税金払ってないやん!」って怒られたので、今後は利益出さないと締め付け厳しいので、稼ぎのデータはよくなるんじゃないかと思っております。

特にECの利益率がかなり上がってきているので、この流れ、とんでもないところに行ってくれるように思います。

アマゾンAmazon【AMZN】 の 2021年3月 までのPER推移

PERは最近、60倍付近を維持できているようです。まだまだ平均の20倍付近にまで落ちていくようなイメージは持てないですね。ただ、2018年のピークが369倍で、徐々に右肩下がりになっています。

このまま60倍を何年維持できるでしょうか。市場平均の20倍付近までは、常に下げ圧力はあるものと理解しておいた方がいいですね。

アマゾンAmazon【AMZN】 の 2021年3月 までのPBR推移

アマゾンAmazon【AMZN】 のPBRは直近17倍付近をうろちょろしています。S&P500のPBR平均は4倍強くらいなので、なんとすばらしいんだろうと思います。

PBRも、やはり2018年付近がピークとなっており、最大23倍をつけました。このまま高値推移して欲しいです。

株主資本=PBR=PER×ROEなので、高値安定することが我々の資産向上と同義になります。

詳しくは下記の記事を参考にして下さい。

アマゾンAmazon【AMZN】 の 2021年3月 までの株価推移総括

2020年9月までにアマゾンAmazon【AMZN】の株価は大きく上がっていますが、コロナでの需要増とその結果をみた投資家の動きですね。

アマゾンAmazon【AMZN】 の 2021年3月 までの株価推移
tredingviewより

この株価が反応するきっかけは何だったのでしょうか?

2020年4-6月の決算発表は7月ですから、この結果発表を境に、さらに上昇してきたわけですが、その前段から反応しているように見えます。つまり、投資家の思惑買いが成功しているんですね。

ちょうどこのころ、株価が大きく上回った理由をリサーチしましたが、 アマゾンAmazon【AMZN】の業績をゆるがすほどの大型ニュースはありませんでした。ただし、2020年度での業績展開が、投資回収時期にあることは以前より噂されていて、利益率があがると思われていたことがあります。

また、ちょうどこのころ、2400ドルは過去最高値となっており、一段抜けたあたりから、市場もコロナで安定したEC需要がたかまるだろうという思惑と相まって買われ続けたものと思われます。

この株価を見て頂くとおわかりのように、現在は3420ドル付近までのボックス圏を一旦うわ抜けしてきました。今回の業績発表でドンといくと思うのですが、どこまで伸びるか、前回の伸びを目安にするなら、決算内容によっては再度700-800ドル分ドカンと伸びれば面白いな・・と予想してたのですが、大きく裏切られました。

GABURO
GABURO

新CEOはAWSの人だから、今後Eコマースをどう成長させられるかが大事ですね。

ぜひ頑張ってほしいです。

さて、 アマゾンAmazon【AMZN】については過去こんな記事を書きました。

わかってるよ!と思われるかも知れませんが、新たな発見があるかもですよ。

ちなみに、こんな記事も書いています。